7月24日(水)
今朝は、面積約426㎢、人口約24万7千人、
長崎県佐世保市の佐世保市基地政策局を訪問しました。
今回、佐世保市役所、基地政策局での研修目的は、大きく3つ
①佐世保市と基地(防衛施設)の関係
➁退職自衛官の再就職支援
③米海軍佐世保基地内の大学制度について
はじめに
佐世保市議会議長 崎山信幸議長から
佐世保市の歴史を振り返り、基地があったから成長をしてきた防衛産業について
熱く「共栄共存」を語る挨拶からはじまり、
佐世保市基地政策局 吉本主幹から
「佐世保市と基地」についてお話をお聞きしました。
佐世保市と基地の歴史は、明治19年(1886年)日露戦争において
ロシア帝国海軍バルチック艦隊を破った、東郷平八郎が佐世保へ視察に入り
軍港を設置したことから始まる。
その後終戦を迎え、現在、佐世保港には、海上自衛隊の護衛艦、米海軍第七艦隊の護衛艦
さらには、佐世保市が近年誘致に力を入れている、クルーズ船の姿がみられ
港を取り囲むように、転々と陸上自衛隊の駐屯地ならびに分屯地が点在しており、
まさに、西の国防の要である地方自治体である。
佐世保市にて防衛に係る隊員数をみると、海上自衛隊 約5000人、
陸上自衛隊、約2100人、米軍人3435人と
防衛施設にて第一線で勤務する人数は、自衛官だけでも
座間市の20倍以上の規模を誇る。
佐世保市の戦後の転換期は、昭和25年に、戦前、大日本帝国憲法下の日本において軍港を有していた「旧軍港四市」(佐世保市、横須賀市、呉市、舞鶴市)を平和産業港湾都市に転換する事により、
平和日本実現の理想達成に寄与する事を目的として制定された法律「旧軍港市転換法」によるものが大きいと考えられる。これは、日本国憲法第8章地方自治のなかの、95条「特別法」である。
基地を周辺の住民や自治体との関係についての説明のなかでは、首長(市長)と基地司令官の定期ミーティング、
桜まつり、独立記念日、クリスマスコンサート他、座間市と同様に
基地としてに地域コミュニティーに取り組んでいる。
また、基地政策にとりくむ当局では、いくつかの問題も並行して取り組みながら
政策にあたっている。以下
※政策局では、市民の安全を考えたうえ、原子力事故を想定した訓練を行っている。
※米海軍基地の一部返還。
※佐世保港の制限水域の問題
などの説明がなされました。
基地との共栄共存を念頭に、国を交えての国防のありかたを理解しつつ
一自治体として改善を図る政策局のお話をお聞きし、ご尽力に敬意を表するものでした。
取組②
退職自衛官の再就職支援について
海上・陸上自衛官が7000人以上勤務する佐世保市において
退職年齢53歳から56歳といわれる自衛官のセカンドキャリア(再就職)について
セカンドキャリアである職を支援する取り組みが平成26年から行われており、
この取り組みンついて、佐世保市役所基地政策局 松尾様(元海上自衛官)からお話をお聞きしました。
この取り組みは、長年勤務していた自衛官で取得した技術や能力を退職後も活用し
なるべくなら佐世保市において雇用をの改善につなげていきたいというものである。
また、若者で任期満了をした者に対しても、セカンドキャリアを支援する取り組みがなされ、
行政がイニシアティブとり、連絡協議会を設立し、佐世保地方連絡局、商工会議所、自治会他と連携を図りながら
自衛官のセカンドキャリアを支援している。
佐世保市の自衛官の退職は、毎年170名を超え、年々増加しているとのことである。
この、基地政策局と各団体の連携により、当初の平成26年の就職者率は50%と良い結果と感じているが
平成31年は、さらに就職率が上がり、70%と約20%の伸びを結果として表れている。
まだ、多くの問題を抱えているとのことであるが、
技術を取得した退職自衛官への職の斡旋、少子高齢化にむけ人材をもとめる経営者側の立場、
そして、人、物、街づくりを考えたうえで地方自治体のありかた
両方の者がうまくゆくように取りはからう行政側の取り組みを学ぶ研修でありました。。