兵庫県・川西市(校内サポートルーム)

2025-07-04

2025年7月4日(金) 兵庫県・川西市立川西中学校

 

兵庫県南東部、大阪府と府境に面する人口約15万3千人の兵庫県・川西市にある川西市立川西中学校に受け入れをして頂き、川西市内の小中学校における『校内サポートルームの運営および取り組みについて』

川西中学校・校長先生、川西市教育委員会事務局、教育推進部 教育保育推進担当者より こども達に関する教育行政についてお話をお聞いたしました。

(座間市の小中学校の現状)

現在、座間市の小中学校において、心理的、身体的、社会的な要因や背景により年間30日以上学校を欠席している『不登校児童生徒』の数は、令和4年は301人、令和5年は369人と年々増加傾向で深刻な状況下、本年度から、市内4校の小学校において教室や集団生活が難しい児童生徒の居場所の提供場所としての『サポートルーム』(校内教育視線センター)の設置がなされ、不登校児童生徒に対する支援が始まっています。 

(兵庫県、川西市の小中学校の現状)

一方、兵庫県川西市での不登校児童の生徒数は、252名(令和6年9月時点)という現状下、市内の小学校16校、中学校7校すべての学校に、『校内サポートルーム』の設置を実施しています。市内23校の先駆けモデルとなっているのが、今回訪問しました川西中学校で、社会問題となっている引きこもり生徒を救うため『学校に学校らしくないものを学校内に作る』といった、柔軟な考えのなか、いつでも、だれでも受け入れられる環境づくり、個性的な学びの場の一つとして、先ずは、令和3年度に、給食をみんなで食べる取り組み”おむすびルーム”と題したサポートルームを市内3つの中学校で先行的に設置をし取り組みがはじまりました。令和4年度には、市内7中学校すべてに開室。 令和5年度より、市内16小学校すべてに開室を行うかたわら、市内中学校への教育支援員の常駐、支援員配置時間を4時間から7.7時間体制へ拡充を図っています。 

(川西中学校での説明)

実際サポートルームの施設のなかで、校内サポートルームの設置目的の説明では、子どもたちにあった『学びの場における選択肢を増やす』『落ち着いた空間で、自分にあった学習、生活環境を目指す』『子どもの不安感が軽減されたりすることを目指す』といった 川西中学校校長先生が情熱的に語っていた『学校らしくないものを学校内につくる』・・まさしくその環境をイメージした校内サポートルームが設置されています。

さらに、校内サポートルームの設置にあたり必須となるサポートルーム支援員については、令和5年まで有償ボランティアによる雇用体制、その後、令和6年度から会計年度任用職員として任用し勤務時間の拡充を図っています。運営のカギとなる、支援員の採用について、ユニークかつ柔軟な一面をのぞかせています。

全国的にみても、座間市同様、教員免許を取得した支援員を校内サポートルームに配置する体制下、『先生ではない良さを副次的に発生』、『教員免許の有無は問わず』、『人柄と傾聴の姿勢を重視』、面接を行ったなかで学校へつなぎ『採用』を決定するとのことで、令和7年度の採用実績の詳細は、39人中、7人が教員OB,養護教諭補助員、福祉資格保持者、PTA保護者、部活動指導員等』と教員関連から地域の学校に関連した方々の協力で構成されている支援員体制のもと運営されています。川西市の校内サポートルームの利用状況は、令和6年9月地点で不登校児童数252人(座間市より少ない)のなかで、137人(小学生78名、中学生59名)が利用しているという集計報告のなかで、現状に満足することなく、新たな展開を図り、不登校や引きこもりを”ゼロ”にしたいという、校長先生をはじめの教育委員会事務局の、熱い思いが伝わってまいりました。

私自身、不登校や引きこもりのご相談を頂くなか、一自治体の問題ではなく、全国的な社会問題ととらえ、あらゆる方面から、各自治体でおこなわれている取り組みについて情報収集をするとともに、今も昔も変わらず、子どもたちが地域に見守られながら成長をしていくための環境づくりについて、さらに考えて参りたいと思います。兵庫県・川西市立川西中学校の訪問は素晴らし教訓となりました。 ありがとうございました。  

 

本日は、訪問にあたりご対応を頂きました 

川西市立川西中学校校長先生、川西市教育委員会事務局の皆さま ありがとうございました。

心より感謝を申し上げます。