ゴミの高度分別(熊本県水俣市)

2025-01-23

2025年1月23日(木)

 

本日は、九州・熊本県の『水俣市』を訪れ『ゴミの高度分別』について 

研修視察を行わさせて頂きました。 

 

水俣市 (市制施行 昭和24年4月) 人口 21,708人(座間市の約6分の1)

  面積 163.29㎢ (座間市の約9.5倍) 世帯数 11,043世帯(座間市の約6分の1)

 

熊本県の最南部に位置する水俣市は、西は八代海に面し天草の島々を望む自然、

東は、温泉地や日本の棚田百選と自然に恵まれた自治体であります。

昭和30年代、化学工場から海や河川に排出された有機水銀により汚染された 

重く長い公害の歴史を経て、1992年に日本で初めて

『環境モデル都市づくり宣言』を行い、ごみの高度分別や水俣市独自の環境ISO制度の推進。

2008年には、温室効果ガスの削減などの目標を掲げ挑戦する都市として 

国の環境モデル都市に認定されています。 

 

今回は、水俣市環境クリーンセンターを訪問し、

『ゴミの高度分別について』現場研修をいたしました。 

 

この『ゴミの高度分別』は、

水俣病のような公害を二度とおこさない『環境』を大切にしたまちづく

『環境モデル都市づくり』のなかで、『水』『ごみ』『食べ物』にスポットをあて 

生命(いのち)の尊さを改めて認識するための指針で 

1992年(平4年)から、20種類以上の分別収集が市内で行われてきました。 

高度分別開始前は、・燃えるごみ燃えないごみの2種類分別されていましたが、

中身の残った卓上ガスボンベがクリーンセンターの破砕処理場で爆発事故が発生し 

平成5年3月からモデル地区を設定し『20分別』をしてスタートをしたのを機に、

高度分別による『ごみの削減』や『資源の再利用』など、住民説明を300回以上行い 

ゴミ問題;環境問題を全国に先駆けて、平成5年8月から 分別収集を市内全域で開始しました。

現在、水俣市で分別しているのは23種類燃やすごみ:1種類 資源ごみ:22種類

となっており、市内309ステーション(集積場)があり、コンテナ方式で 各地区の皆さんで分別され、トラックでクリーンセンターへ運ばれてきます。 

 

※収集のコンテナ方式とは??

収集拠点に設置されたコンテナやネットに資源ごみを分別して出す方式

 

また、309の集積所には、毎年4月にゴミ環境の講習を受けた

『リサイクル推進委員』が中心となり分別が行われています。 

まさにゴミを排出する市民全員が、コミュニティとなり ごみから資源への分別を行っています。 

 

また、中間処理施設は、以下8つに分かれ 

水俣市が企業を誘致し資源ごみの再利用を行っているのも特徴のひとつです。 

 

 

分別と再利用について!

『缶』は(アルミ・スチール・スプレー)に分類しペール化をしリサイクル業者へ売却 

 

『ガラスびん』は、クリーンセンターで色別に保管後リサイクル業者へ売却し再利用 

 

『ペットボトル』は、サントリー株式会社と提携し 再利用されます。

 

『紙類』は、新聞・チラシは新聞紙に、 段ボールは段ボールに、 

      その他の紙製品は、トイレットペーパーやコピー用紙に生まれ変わります。

 

『プラスチック容器包装』 収集した廃プラは異物が混ざっていないかクリーンセンター

             の作業員が手作業でチェック、圧縮後リサイクル工場へ!

 

電気製品の配線コードは、鉄製品の6倍の価格で資源物として売り払いできるため 電気製品から切り離し、袋に入れた売却致します。

 

その他、『廃油』などは、水俣市では、「液体せっけん」や「固形せっけん」として再資源となります。

 

これら、水俣市の市民の皆さんが分別された資源物は売却され、

令和5年度は、約1千6百28万5千円の売却益が生じたものを 

市民の皆様へ「還元金」とし分配し支払われています。 凄い!!!!!!!

 

まとめ! 

現在、水俣市では、水俣病のような公害を二度と起こさない「環境づくり」だけでなく 

「温室効果ガスの削減」「資源の再利用」を世界の先端を走る取り組みが 

市民・行政が一体となり推進する姿がありました。 

 

混ぜれば「ゴミ」・分ければ「資源」 

こどもからお年寄りまで、当たり前にゴミの分別ができる環境が築かれています。

 

水俣市環境クリーンセンターの皆さま、水俣市議会事務局の皆さま 本日は有難うございました。