2025年5月14日(水)
本日、基地政策特別委員会において、沖縄県那覇市にある
那覇航空基地内にある、航空自衛隊・海上自衛隊を訪問いたしました。
座間市議会基地政策特別委員会(7名)座間市役所職員随行員(1名)南関東防衛局員
※基地政策特別委員会とは??
防衛施設、基地に関する諸課題・諸政策に対し、調査研究を行い、
防衛施設周辺のよりよい環境改善等を推進することを目的とした座間市の特別委員会です。
※以下、概要詳細は、防衛省および各駐屯地の公開情報を基に記載させて頂いています。
〇航空自衛隊那覇基地〇
那覇市の中心から南西5kmに位置する、日本の南西防衛区域における重要な航空基地。
航空基地の面積は、約209万㎡(キャンプ座間230万㎡)キャンプ座間とほぼ同じ面積
基地には、航空自衛隊13個部隊他、海上自衛隊(第5航空群)、
陸上自衛隊(第15ヘリコプター隊)が混在する、日本でも珍しい防衛施設です。
〇那覇基地の歴史
那覇基地は、昭和8年8月に大日本帝国海軍の小禄飛行場として建設されました。
その後、昭和11年軍民共用飛行場として、台湾航空路の経由地点たる那覇飛行場として開港
昭和20年、終戦を迎え米軍が進駐をするなか、昭和47年5月、
沖縄の本土返還に伴い、那覇基地が創設されました。
本日は、那覇基地に駐在する、海上自衛隊『第5航空群』と航空自衛隊『南西航空方面隊司令部』を訪れ
お話をお伺いいたしました。
〇海上自衛隊の活動について(第5航空群) 説明者 第5航空群司令部 主席幕僚 北原浩一様
第5航空群は昭和56年に新編、沖縄県那覇市に所在する海上自衛隊の航空部隊で
主に固定翼哨戒機(P-3C)を運用し、空から日本の海の安全を守っている部隊であります。
こんにち、中国との接する東シナ海の海域では油田やガスの天然資源が豊富なため、
尖閣諸島周辺海域を第8海上保安本部と連携をしつつ国防に当たっています。
また、国際平和協力活動においては、ヨーロッパとアジアを結ぶ航路 アデン湾において
内戦が長く続き、国として成り立っていない『ソマリア連邦共和国』の海賊対処行動を
世界中の国と連携を図り実施しています。ソマリアでは、
内戦が終わっても銃や弾薬などの豊富な武器と漁船を使用して、多くの貨物船を襲ってきましたが、
海上自衛隊等の海賊対処行動により、海の治安が守られています。
また、海上自衛隊第5航空群では、地域連携・ボランティア活動も盛んにとりいれ、
地域公園の清掃活動・首里城復興祭りの支援活動・学童クラブに雪のプレゼントなど、
ユニークな活動も行っています。
最後に、説明の中で、海上自衛隊における3つの『防衛力の役割』について報告がありました。
① 外交的役割 (防衛協力・交流・国際救急援助活動等)
② 警察的役割 (海賊対処行動・会場における警備行動・船舶検査活動等)
③ 防衛的役割 (警戒監視・武力攻撃事態対処等)
海上自衛隊の皆様、本日はありがとうございました。
〇航空自衛隊那覇基地での活動について(第9航空団) 説明者 那覇基地渉外室長 肱岡 良暁様
本日は、航空自衛隊那覇基地において、戦闘機パイロットでもある、基地渉外室長の肱岡(ひじおか)様から
第9航空団を主とした『航空防衛力の意義』と題しお話をいただきました。
航空自衛隊那覇基地は、南西防衛区域における唯一の航空基地であり、
面積約209万㎡(キャンプ座間とほぼ同面積)日本の平和と独立を守る防衛任務の一翼を担っており、
以下13個の部隊(抜粋)が不測の事態に備え、様々な訓練を行っています。
(簡単に紹介)
①第9航空団 (F-15戦闘機による防空任務、Tー4練習機による各種支援等)
②南西空港方面隊司令部 (航空自衛隊4個方面隊の一つ)
③南西空港警戒管制団 (日本周辺を飛行する航空機や弾道ミサイルを監視しています)
④南西高射群 (航空機および弾道ミサイル等をペトリオットミサイルで破壊することを任務)
⑤南西航空施設隊 (南西防衛地区内の基地等における施設の工事等を行います)
⑥那覇救難隊 (航空救難および災害派遣を任務としています)
⑦那覇ヘリコプター空輸隊 (大型ヘリコプターを利用し物資の輸送を任務)
⑧第603飛行隊 (E-2C早期警戒機を使用し、日夜警戒監視を任務としています)
⑨那覇管制隊 (南西航空方面隊司令部に対する管制支援。飛行管理業務等を任務)
⑩航空システム通信隊 (通信装置等の装備。災害派遣時等の臨時通信回線の構築等を任務)
⑪那覇気象隊 (自衛隊活動に必要な気象情報の監視 南西域唯一の気象部隊)
⑫南西空港音楽隊 (基地や部隊の儀式・式典・地域イベントでの演奏・広報活動)
⑬那覇地方警務隊 (航空自衛隊内における犯罪捜査・交通統制・敬語・防犯活動を任務)
※Japan Air Self Defense Force Naha Air Base
(航空自衛隊那覇基地)パンフレットから引用しています。
渉外室長の説明は、陸・海・空、3つの自衛隊の防衛力(自衛官数・装備力)の説明からはじまり
日本全土を4つの方面隊にわけ、12個飛行隊において上空から防衛にあたっているとの事でした。
また、基地の使用区分の説明では、航空基地内には、陸上自衛隊・海上自衛隊も混在しており
各自衛隊との連携面や
官民共同で使用する那覇空港の2つの滑走路に関しても詳しい説明をいただきました。
那覇空港は現在、国土交通省が管理しており、2020年に第2滑走路が完成する以前の
基地環境においては、ご苦労が伺えられるお話もありました。
その中で、民間機は、定刻に離発着が求められるのと対象に、
航空自衛隊では、不測の事態に離発着するのが任務であるといったお話が強く印象に残っています。
航空自衛隊の緊急発進回数(スクランブル発進)について、2024年は704回あり、
なかでも那覇基地を中心とする南西航空方面隊は411回と全国の半分以上を占めている現状です。
(総合幕僚幹部報道発表資料から)
最後に『航空自衛隊の任務と行動』については、
自衛隊法のなかの『第3条』(自衛隊の任務) 『第6章』(自衛隊の行動) 『第8章』(雑則)
に詳細が示されています。
今日も、『航空自衛隊那覇基地』では、不測の事態に備え国防の任務を達成するため
様々な訓練が行われています。
航空自衛隊の皆様 本日はありがとうございました。