陸上自衛隊・那覇駐屯地(基地政策特別委員会)

2025-05-15

2025年5月15日(木)

 

 

本日、基地政策特別委員会において、沖縄県那覇市にある 

陸上自衛隊・那覇駐屯地 第15旅団を訪問いたしました。

 

 

座間市議会基地政策特別委員会(7名)座間市役所職員随行員(1名)南関東防衛局員

※基地政策特別委員会とは??

防衛施設、基地に関する諸課題・諸政策に対し、調査研究を行い、

防衛施設周辺のよりよい環境改善等を推進することを目的とした座間市の特別委員会です。

 

〇陸上自衛隊・那覇駐屯地 

陸上自衛隊・那覇駐屯地は、沖縄の空の玄関口『那覇空港』の敷地外に隣接する

陸上自衛隊西部方面隊(熊本)に直轄する『第15旅団司令部等が駐屯する防衛施設です。

この駐屯地は、1972年(s47)沖縄が返還されると同時に、熊本県健群駐屯地の分屯地として開設 

その後、第一混成群の移駐にともない那覇駐屯地が新設されました。 

 

〇第15旅団 

第15旅団は、熊本に拠点をおく『西部方面隊』直轄の離島型の旅団で、

 

南西防衛第1線守備部隊としての厳しい教育訓練に加え、不発弾処理・緊急患者空輸や

各地で行われる防災訓練等の行事の協力、音楽演奏支援などを実施し、地域交流も盛んに行う

活動をしています。

 

〇15旅団に課せられた任務   第15旅団 総務課長より

本日の防衛施設視察研修では、大きく3点 

①沖縄県全域における防衛 ②沖縄県全域における災害派遣・緊急患者空輸 ③沖縄本土に眠る不発弾処理

等の説明をいただきました。 

 

現在、那覇市を拠点に、東西約1000㎞、南北約400㎞という広大な領域に有人島50を含む

約160の島々をもつ沖縄県全域を担当する第15旅団。

 

近年、北朝鮮によるミサイル対応や尖閣諸島問題に対しては、沖縄に駐留する米軍と連携を図り、

日本の国土防衛にあたる一方、

第15旅団の特徴としては、『緊急患者空輸』という任務を1972年(昭47)から実施されています。

この任務は、沖縄県および鹿児島県奄美大島以南の離島において、緊急患者の病院への空輸を行う任務で 

地域の住民の命を守るために行われており、2020年には1万回の空輸を達成をし、多くの命を救ってきました。

 

しかし、戦火の厳しかった沖縄には、今現在も大きな問題が残されています。

終戦を向け80年が経過するなか、沖縄本土および離島には、戦時中に使用された1900トンの不発弾

埋没している現状があります。

第15旅団の精鋭部隊『第101不発弾処理隊』では24時間365日体制で命がけの任務にあたっています。

この不発弾には飛行機から投下された弾、戦艦艦艇からのミサイル、陸からの野戦砲弾、手榴弾や地雷等 

さまざまで、道路工事など重機での掘削時の爆発死亡事故を機に昭和49年から処理活動を開始

以下の実績が報告されています。

 

〇不発弾処理

実績(昭47~) 〇本日までの実績  件数:40,306件  処理重量:1,892トン 

         〇令和6年度の実績 件数:   427件  処理重量:   11トン

          ※内訳(緊急回数 308回、定期回収95件、安全化24件)

今後の展開    〇県内における不発弾状況: 推定埋没残量 約1,900トン ⇒推定処理年数:約70年 

第11不発弾処理隊では、常時1個組3名が直ちに出勤できる態勢を維持し、

年間約600発の不発弾処理にあたってます。 

 

今回の訪問で、

尖閣諸島、北のミサイル問題など不測の事態を備えつつ、

地域住民の命を守る『緊急患者空輸』

さらには、戦時中の不発弾が眠る沖縄の地を、命がけで処理をする『第101不発弾処理隊』、

戦後から現在までの歴史、近隣国との情勢、160の島が点在する沖縄に

『美ら島の護り』を重んじる自衛官の姿があり感銘をうけた研修となりました。 

 

陸上自衛隊・第15旅団の皆様 本日は、ありがとうございました。