コーカサス
(羊,牛の乳酒“ケフィール”を求め)

世界最大の油田都市バクーとカスピ海

<1997年4月29日>
世界最大の油田都市に数えられる、カスピ海沿岸の大都市旧ロシアのアゼルバイジャンの首都バクーの歴史ある少し古びたカスピ海のに面したホテル・アゼルバイジャンで目を覚ます。時計を見ると朝の3時30分、窓の外はまだ真っ暗、AM4:00ホテルのロビーからのモーニングコール、かばんをまとめホテルのロビーに、そこでは僕を330km離れたグルジアとの国境まで僕を運んでくれる、ホテルで働いているとても親しみやすいエノラさんが、待っていた。彼の決して高級車とはいえない黒塗りのポンコツ車でグルジアを目指した。AM5:00車の窓の外の景色は明るくなり、地図を開くと北は、紛争でみだれるグロズヌイユを首都とするチェチェン共和国、南は、1990年からアルメニアとの領土紛争が行われ今も緊迫の状態が続くナゴールニ・カラバク地区のすぐ北を横切っている。道路は炎上した跡の車が放置される姿も、そんな景色が過ぎ去り眼下には、なだらかの丘の向こうにカフカス山脈、そして難民の移住区がポツリ、ポツリと現れてきた、そこでの食生活を拝見するため、遊牧民の現代社会からかけ離れた生活を覗いて見た。

 コーカサス地方の遊牧民は羊の乳からお酒を造る

コーカサス地方の特殊な香りをもった、動物(羊、牛、馬)の乳を使用して造った乳製品の食べ物や飲み物は、太古の中央アジアの民族、特にスキタイ人(イランの遊牧民族)のあいだで知られていたことは、紀元前5世紀のヘロドトスの記述似もでてくる、この地方の食文化は、歴史の古さを物語っている。

コーカサス地方について
ロシア語名で別名カフカスと呼ばれ黒海とカスピ海の間の地域。ロシア連邦、グルジア・アゼルバイジャン・アルメニアの各共和国からなる。油田地帯。古来、東西交通の要路にあたり、民族、言語、文化の混合が著しい。コーカサス。世界でも寿命の長い地方として有名である。
カフカス山脈 − ロシア連邦とグルジア・アゼルバイジャン両共和国のカフカス地方を東西に走る山脈。最高峰エルブルース山(五六三三メートル)。別名コーカサス山脈と呼ばれている。



  コーカサスの遊牧民の日常酒、ケフィール

 ケフィール(Kefir)
古くから旧ソ連のカフカス地方およびブルガリアで造られている牛乳酒の事を言う。時には羊や山羊おの乳を用いることがあるが、一般に,牛乳を発酵させ、発酵がとまるごとに新しい乳を加え発酵を断続させながら造る。この発酵には,乳酸酵母発酵菌や乳酸菌をはじめ数種の酵母菌と家をとりまく細菌ガ作用する。昔は皮袋を用いて発酵を行っていたが、近年、地方によって木桶とかガラス瓶も用いられている。ここアゼルバイジャンのコーカサスではごらんの通り、プラッシック製のバケツが用いられている。このケフィールの名の由来はケフィールと呼ばれる黄褐色の穀粒をいれるところからつけられた。

遊牧民との別れ、一人の娘が僕にケフィールの入ったボトルをプレゼントしてくれた、そして僕は言った“僕と日本に来ないか?”しかし彼女には、日本語は通じなかった。

 ケフィールの特徴
コーカサスの日常酒ケフィールには大きく分けて3種類ある。濃度の薄いものは乳酸0.6〜0.7%、アルコール分1%。中間のものは乳酸0.7〜0.9%、アルコール分は2%。濃いものは、乳酸0.9〜1.1%,アルコール分2.5%をそれぞれ含んでいる。このケフィールは、胃腸病、貧血、虚弱体質に効くといわれコーカサス地方の日常酒になっている。雑が学になるが、このケフィールを蒸留するとアルコール20%前後のアリカという酒ができる。

コーカサスの家庭で乳製品を主体とした食事をご馳走になる淳郎

 メハルバン一家の昼食メニュー
*メハルバンさんは、飛び込みでケフィールの酒について学びたく訪れた家庭で、はるばる来た日本人を昼食でもてなしてくれた、外見で人を判断してはいけないことを教えてくれた、心優しいお父さん。
 テ−ブルの上の料理
トゥルク − 塩味を持ったチーズタイプのヨーグルト。
カトック − 甘味のないヨーグルト。
クムス − 馬の乳の酒
酒学
馬の乳の酒クムスは、カトック(ヨーグルト)をいれカクテルにして飲まれる習慣がある。


アゼルバイジャン・コーカサス地方への行き方
アゼルバイジャンのコ−カサス地方を訪れる前に、なぜアゼルバイジャン・コーカサスに行きたいか目的をはっきりさせよう。目的がなければあまりお勧めできる観光地ではない、観光するところはあまりなく、ホテルにしても日本人では考えのつかないぐらいひどい!! しかし夜空はとてもきれい。
日本の旅行会社でのツアーでは訪れる事は難しいので、アゼルバイジャンの首都バクーにある、ホテル・アゼルバイジャンのエノラさんに相談しよう、  

  エノラさん