アマゾン川下り
(最高品質のアマゾンの蒸留酒アグアリエンテをもとめアマゾン川を突き進む)

<1995年5月19日の日記>

ここジャングルイキトスは雨季、、昨夜は滝のような豪雨の音で目が覚めた。朝の空は厚い薄黒い雲に覆われ雨が降っている。早朝、宿泊施設にガイドのエドゥインが部屋の扉をたたく。じゅんろうとエドゥインは、アマゾンの酒を求めて川を上るための舟をチャータするために、港へと足を運んだ。

雨季で水位が上がったアマゾン川と舟の上からのイキトスの街並み



イキトスの河岸は高床式の木造の家がゴチャゴチャと立ち並んでいる。雨季の増水期になるとアマゾン川の水面が10メートルも上がるため、交通手段はカヌーが使われ、玄関先まで上がっている光景が良く見られる.

アマゾンの気候
アマゾンはセルバと呼ばれる熱帯雨林地帯。年間平均気温は28℃。7〜11月が乾季でそれ以外は必ずといっていいほど雨が降る特に3月頃が雨が多くアマゾン川の水位は5月頃が最大のピークに。乾季には、日中気温40℃に達することもあるが、しかし訪れるなら乾季がベストシーズン。

港の繁華街、(河の水位が低い状態)港の商店街は、すべて高床式の木造建築になっており河の水位が低い時は1階に店を構え、雨季などのアマゾン川の水位が上がる増水時は2階で商売をしている。イキトスの高床式の建築は東南アジア、フィリピンなどの高床式などと比べ3メートル以上も高い。

港町イキトスの驚き!!!
アンデスを源としているアマゾン川は大西洋の河口まで大量の水が流れる。このイキトスは大西洋の河口から上流にさかのぼると3800kmに位置する、この距離は、日本の最東端、北海道根室から、台湾の首都、台北の距離になるが、標高80メートルしかないのは本当に驚きだ!!!

港町イキトスの酒場に突入

港の酒場では、昼間から、酒を求めて集まる漁師の姿が良く見かけられる。肉体労働の漁師の多くはアルコールの高い赤い蒸留酒カルボワスカ(CARBO WASKA)が人気がある。カルボワスカヤはアルコール30℃前後。

アマゾンのカクテル

パラディソ・アマゾニコ(Paradiso Amazonico)
アマゾンのパラダイスの意をもつこのカクテルは、港の酒場で若い漁師の間で人気のあるカクテル。レシピは、精力強壮剤チュチュハシ(Chu Chu Hasi)とアマゾンのトロピカル・ジュース、フーゴ・デ・フルータ(Fugo de fruta)をグラスでミックスしたカクテル。

アマゾン川の冒険
<1995年5月19日、金曜日、Am07:15>

早朝、昨日空港で依頼した、顔つきの恐いガイド、エドゥインと港町でアマゾンの酒、アグアリエンテの製造している民家の情報を収集、その情報をもとに、アルミ製のアマゾンでは最新鋭のボートをチャータ、イキトスから70km以上上流に川をのぼるとのこと、幸運にもとても勇敢な風格をもつ2人の好青年、ホルジェとオーランドが酒造りが行われているアマゾン上流へと僕を運んでくれることになった。

水上に浮かぶガソリン・スタンドで燃料を満タンにした僕らのアルミ製のボートに飛び乗る、アマゾンの好青年オーランド君

僕達を乗せた最新鋭のアルミのボートは、イキトスを後にした。ボートの舵をとる好青年ホルジェ君の笑顔とイキトスの街並み。

注意(アマゾン川くだりをする人への注意)
最初に僕、松橋じゅんろうが行ったアマゾン川下りの冒険の仕方は絶対にまねしないで下さい。僕の場合、酒造りの見学という目標をスローガンに無事にミッションをこなす事が出来ましたが。アマゾンのような究極な地は冒険者の的、人気のある地です。それゆえに、観光客を狙った悪質な犯罪が後を絶えません。必ず、単独行動をとらず、旅行者が主催する観光ツアーに参加してください。最も、安全なアマゾンツアー(南米では絶対安全とはないですが)は、ペルーの首都、リマの旅行社が主催するアマゾンツアーをお勧めします。この場合、悪質な呼び込みの多い、イキトスの空港にもちゃんと迎えが来てくれ、直接、ホテルやアマゾンツアーに行く事が出来るので安心かつ便利です。イキトスの空港にもたくさんの呼び込みツアーがありますが、彼らはすべてではありませんが。しつこく高額なガイド費を外国人旅行者に吹っかけてきます。イキトスでアマゾンツアーに参加するときは、なるべくいいホテルに泊まり、受け付けやレストランのボーイなどと仲良くなり、旅行事務所を紹介してもらいましょう。
現に、食事中、睡眠薬を混入され意識もうろうで、身くるみをはがされたり、ボートの上からピラニアのいる川に落とすぞと脅かされ多額のお金を請求されたという事件は後をたちません。本当に気をつけてください

舟を走らせること10分、時給自足を行う原住民の白い煙をたたせた高床式の宿がポッンと現れる。こんなところで、どのように生活をしているのだろうと現代文明にそむいた生活の仕方を考えさせられる。

アマゾンの黒い水
アマゾン川水系の黒褐色の水は、川沿いの湿地で有機物が分解してできたコロイド状の溶存物質のが多いいためで、酸性が強く栄養塩類の少ない不毛の川である。南米ではリオス・デ・フォーメ(餓死の川)と呼ばれている。

アマゾン川にイルカがいる
アマゾン川を舟で上っていくと、運がよければ、アマゾン川イルカに遭える。アマゾン川にしかいないピンクのイルカで、海のイルカより口が尖っていて長く目がとても小さいのが特徴。大きいものは全長4メートルある。アマゾン川に長くいるうちに進化したものだといわれている。

最高速度、40Kmで飛ばす僕らを乗せたアルミ製のボートと見渡す限り生い茂る密林ジャングルとどこまでも続くアマゾン川、さすがの好青年ホルジェも時間がたつに連れ厳しい顔に!!川底にはピラニアが、油断は禁物だ!!

アマゾン川の魚たち
黒褐色の酸性が強く、栄養塩類の少ないアマゾン川にもたくさんの魚が生息うる。とくに、身長が5メートルにもなる淡水魚として世界最大のピラルクはあまりにも有名である。他にも獰猛な殺し屋、ピラニアなど約1300種類の魚が生息している。

大ピンチ
豪雨の中のアマゾン川行進

最悪にも、アマゾン川を上りしばらくするとスコールに見まわれる。雨よけの装備されていない僕らを乗せたアルミ製のボートは前進あるのみ、雨に撃たれて進むにつれて次第に体温が奪われていく。じゅんろうは、リックに持参していたアマゾンの酒、チュ・チュ・ハシを取り出すと景気つけにみんなに振りまいた。そのとき船上のホルジェ、オーランド、エドウィン、そしてじゅんろうは同じ歓びを感じたのである。それにしても、ピラニアのいるアマゾン川の船上で酒を乾杯し酔いしれるのは、広い世界を見渡しても、僕達4人くらいのだろう。

スコールの中アマゾンの酒を飲むオーランド君

やっと到着、岸には舟のエンジン音に気ずき1人の男が出迎えてくれた
酸性雨の中の1時間30分のアマゾンの舟旅に少し疲れた様子のオーランド君


こらからが凄い!
酒造りをもとめジャングルへ